ブラジル(リオデジャネイロ、サンパウロ)
ブラジルは30日未満の観光であってもビザが必要。
ゴタゴタしていて、ブラジルビザを取る時間的余裕がなく、出発してから取ることに。
取得したのは、アルゼンチンのプエルトイグアスにあるブラジル領事館。
プエルトイグアスのブラジル領事館は平日の8:00〜13:00まで開いている。
何事もなければ申請した翌営業日にはビザが受け取れる。
(公式には3営業日とある。混んでいたりすると時間がかかるのかも)
場所はプエルトイグアスの街中。
建物は至って控えめで、うっかり通りすぎてしまう程のさりげないたたずまい。
入るとおじさんが2人いる。
私は9:30頃に行ったのですが、ガラガラ。
申請書類&パスポートを提出し、申請料を支払う。
申請書類は、
①電子申請書
事前にブラジル領事館のHPから電子申請をした後に表示されるページを印刷。
②証明写真
背景白色で、3×4cmまたは4×4cm。
数種類持って行ったら、前髪が目にかかっているものはダメと言われた。
③預金口座残高が分かるもの
私はアメリカのビザ申請の時に提出したUSD建ての英文残高証明書のコピーを提出。
えいちゃんはインターネットバンキングの残高ページ(日本語だし円建て)を印刷したもの
を提出していたけれど問題なさげだった。
④ブラジルから出国するエアラインチケット
世界一周航空券の写しを提出。
サンパウロからメキシコシティへのフライトが記載されていたので。
申請料金は1,600ARS。約11,200円。
領事館のおじさんから引き換えの紙を渡され、明日の10時に来てと言われてひとまず退散。
所要時間は15分程度。
その足でイグアスの滝観光に。
翌日取りに行くと、これまたガラガラですぐ受け取れた。
パスポートも無事返却されて、中を確認するとブラジルビザが貼られている。
映画「シティ・オブ・ゴッド」に出てくるので知っている人は知っているかと。
私は映画も観ていないし、恥ずかしながらファベーラという名前はこの旅で初めて聞いた。
ファベーラとはブラジルの貧民街のこと。ブラジル国内に数多く点在する。
ファベーラという名前を前から知っていた人の多くは、
犯罪の温床のような危険なイメージをお持ちなのではないでしょうか。
そのファベーラのひとつ、リオデジャネイロにある「ホシーニャ(Rocinha)」で開催される
ファベーラツアーに参加してきたので、私が体験したことを記録しておきます。
ちなみに地下鉄はきれいで安全でした。
各ツアー会社が主催するファベーラツアーもあるけれど、このホシーニャツアーは、
ファベーラで生まれ育った人が作った組織により運営されている唯一のツアー。
当日のツアーガイドは、見た目は若いけれど、実はそこそこおじさん(←失礼)の
生まれも育ちもホシーニャの住人であるゼジーニョ(Zezinho)という人物。
ゼジーニョのツアーは自分の足でホシーニャの中を6時間かけて歩くもの。
4時間バージョンやツアーにフットサル等のイベントが組み込まれたものも選べる。
ツアー会社主催のものだとバスに乗ってでファベーラを回るだけのものが多く、
本当のファベーラを体感はできない。
というか、細い道が複雑に入り組んでいるので、ホシーニャの街をよく分かっている住人で
なければ道に迷ってしまって案内は難しそう。
多くのファベーラは丘の上に広がる。ホシーニャもそう。
街の一番高い所からの眺望は美しい。
街の上の方まで、ローカルな乗り合いバスで行き、歩いて下って行く。
ゼジーニョはツアー中にすれ違う街中の人に声をかけまくる。
挨拶だけの時もあれば、おしゃべりが始まるときもある。街中みんな友だちらしい。
ホシーニャの人たちはゼジーニョだけではなく、ツアー参加者にも挨拶してくれる。
みんなフレンドリー。
また、ゼジーニョは大のネコ好き。ゼジーニョ自身も4匹のネコを飼っているが、
ツアー中にネコを見つける度に抱っこしたりなでたりしていた。
ホシーニャにある学校、病院、マーケット等見ながら歩くのだけれど、
友だちに出会いおしゃべりが始まったり、ネコとたわむれたりするシーンが何度もあるので、
その度にツアーは中断。なんともマイペースで、南米らしい。
そんな訳でツアーは大体6時間だけれど時間通りにはいかない。
HPのツアースケジュール説明にもそんなことが書いてあった。
こういうアバウトさにもだいぶ慣れてきた。
ファベーラは治安が悪く、ツアーも危ないのでは、と最初は思っていたけれど、
実際に参加し歩いてみると、上述の通りで危険を感じる場面はなかった。
確かに住んでいる人は最低賃金程度で働いてる人たちで貧しいけれど、
危険な人たちには見えなかった。
もちろん6時間滞在しただけでファベーラ全てが安全だとは言い切れない。
ただ、ゼジーニョと一緒にいる限り、本当に危険な所(があるとすれば)には
近寄らないだろうし、知らなかったファベーラのことを学べるよい機会となった。
ゼジーニョの組織が催行するツアーで得た収入はホシーニャの街のために使われる。
例えば、彼はDJであり、技術を教えるために夜間のDJ学校を創設している。
この学校ではDJとしての技能を教えるだけでなく、リーダーシップを養うこと、
自分に自信をつけること、キャリアの可能性を広げること等を目指している。
現状に満足していることが多いと感じる。
足るを知るというのはよいことなのかもしれないし、貧しいことが悪とは思わないけれど、
今の彼らは限られた選択肢の中で満足しているだけなのでは、と思ってしまう。
例えば職業。彼らのほとんどはタクシードライバーやホテルの清掃スタッフ、
道で水などを売ることでお金を稼いでいる。
それが悪いのではない。
でも、職業を選ぶ機会がなく、なんとなく流されているのだとするともったいない。
6時間ツアーの代金である80レアルがホシーニャの若者の教育やら、
街にとって有用なことに使われることを願っています。
(ちなみに80レアルという価格は、他のツアー会社主催のものよりリーズナブル)
リオデジャネイロの観光ポイントをもうひとつご紹介。
知名度は低めですがセントロにとてもきれいな図書館がある。
しばしば、ハリーポッターの世界みたいと表現され、「幻想図書館」と言われたりもする。
この図書館はReal Gabinete Portugues de Leitura(ヘアル・ガビネチ・ポルトゲス・
デ・レイトゥラ)という名前。
19世紀にポルトガルからの移民により、母国の書籍を提供するために創設された図書館。
蔵書はなんと35万冊。
無料で自由に出入りできるけれど、本は借りることも触ることもできない。
セントロ観光の際に、よければこちらの美しい図書館ものぞいてみてください。
ビジネス&商業都市。観光するところは実は少ない。ショッピングを楽しむのが王道かと。
そんな中、街の中心部から少し離れた場所ではあるけれど、南米で最もレベルが高い
サンパウロ大学に行ってきた。
大学の敷地はとても広大。どのあたりが入口かもよく分からないので、とりあえず
Uberで適当な所まで行く。
受付があったので、Google翻訳を使いながら、大学の中を見学したいと何とか伝える。
「日本から来ていて、今日の夜にはブラジルからメキシコに行かねばならない、
中を見るだけなのでお願い」と、懇願。
すると、なんとなんと、中に入らせてくれることに。
私が受付なら、あやしい外国人がアポイントなしで来て、中に入らせてくれと
言われてもYESとは答えられないだろう…。
よくも悪くも日本の組織は身元確認ができない人をセキュリティエリア内に入れることには
厳しいので…。
この場合も、断られても、「決まりだったら仕方ない」と諦められたけれど、
中に入れてくれたのは、自分でお願いしておきながらびっくりだった。
そしてまたまた図々しく、図書館を見たい言うと、受付の方が連れて行ってくれた。
図書館で英語が話せる職員の方を発見し、受付の方からバトンタッチ。
ここからはVaniaという女性が英語で建物を案内してくれることに。
彼女の説明で、この建物はサンパウロ大学の中の歯学部キャンパスらしいことが発覚。
図々しいついでに大学付属病院にも行きたいなとつぶやくと、Vaniaが連れて行ってくれた。
病院に勤務する心理学者の方も一緒になり院内を案内してくれる。
他のスタッフの方にも話を聞けたりして貴重な体験でした。
敷地内にあるブックストアに行き(ここも普通の本屋さん。出入り自由)、
サンパウロ大学を満喫。
ホテルがあるサンパウロの中心エリアまで帰るためにUberを呼ぼうとしたところ、
あることに気づく。
この日に合わせてブラジルレアルの現金は使い切っていた。
またしても無理矢理なお願いをしていると、
近くにいる学生さんが声をかけてくれて、何と自分のWi-Fiパスワードを使わせてくれた。
無事Wi-Fiが使えてUberでホテルまで帰れた。
帰れていなかったら飛行機にも乗れず旅の計画が相当狂うところ。
今旅ができているのも名前も知らないサンパウロ大学の学生さんのおかげなのです。
あやしい外国人を建物の中に入れることも、あやしい外国人にWi-Fiパスワードを貸すことも
日本では褒められたことではないのかもしれない。
でもこういう時の対応ひとつで、旅行者のその国に対するイメージは大きく変わる。
来年の話になるけれど、私が日本に帰ったら日本にいる海外の方には優しくしたい、
今回の旅のご恩をお返ししたいと思ったできごとでした。
(もちろん決まりとしてやってはいけないことはやりませんが、
最大限柔軟に対応することでもてなしたいという気持ちは伝わるはず。)
治安について
ブラジルの治安は行く前から相当心配していた。
けれど、私がブラジルに行く直前、サンパウロのリベルダージ地区で日本人を銃で襲う
連続強盗事件が発生していたので、サンパウロの不安が強かった。
リベルダージ地区というのは東洋人街で日系人も多く、移民博物館という、過去に日系人が
ブラジルに来た経緯などを知ることができる博物館がある。
この移民博物館はブラジルにいる日本人の方から何度もオススメされたので、
リベルダージ地区を恐れながらも行ってみた。
帰りにリベルダージ通りを少しだけ歩いてみたけれど、何事もなし。
現地の方曰く、足許景気はよろしくなく、貧富の格差も広がっており、
治安は確かに悪化している。そんな中、強盗に襲われるのは「事故」なのだ、とのこと。
なるほど。確かに、警戒している人でも強盗に遭遇してしまったというブログの記事を
読んだりしたので、一定水準以上の注意はすべきだけれど、事故みたいなものなのだろう。
万が一襲われてしまった時は、抵抗せず、ゆっくり手を上げ、向こうの要求する通りにする。
基本的にはお金を渡せば解放されるケースが多いらしい。
その際も、大声を出さない、相手の顔も見ない。
顔を見ると強盗も「見られた」と思って撃たれる危険性があるため、うつむきながら、
ゆっくりお金の入っている場所を示すのがよいらしい。
クロワッサンやデニッシュ系が多め。ハード系もある。
しかも旅先となると次に行けるのはいつになるか分からないので、ほんとに悩ましい。
もしくはお店がオススメするものなのか。
お店のオススメを聞きたくともポルトガル語が分からない。
ということで、消去法だけれど、まぁ王道かなと。
断面はこちら。
バター風味も中々ちゃんとしている。
リオデジャネイロでおいしいパンを求める方はトライしてみてください。
サンパウロのパウリスタ通りにあるショッピングモールに入っているパン屋さん。
日系人のシムラさんが作っているパン屋さん。人気でしばしば列ができている。
私の好きなハード系のチーズやらイチジクやらが入ったパン、
チャバタやフォカッチャ等も並ぶ。もちろんクロワッサンとかもある。
ここでも何を買うか悩んだものの、シンプルなチャバタをチョイス。
温めてくれて、こんな紙袋に入れてくれる。
ひとつ食べると満腹になる大きさ。もう少し小さければ、
他のハード系(チーズ入りとかフィグ入り)とかも試せるのですが…。
断面。けっこう加水量がありよい感じ。
ブラジルは、南米で唯一スペインではなくポルトガルの植民地だったこともあり、
ポルトガル文化があちこち見られる。
下の写真の右の方にちらりと写っているオーブンで焼いている。
タイミング次第だけれど、焼き立てが食べられるのが嬉しい。
私が行った時は、「今焼いているから10分待って」と言われ店内で待つ。
そして待つことしばし。焼き立てエッグタルトが登場。
中はぷるぷる。熱いのでやけどには注意。
置いてあるシュガーパウダーとシナモンパウダーをふりかけて食べるとおいしい。
ブラジルのパンと言えばポンデケージョ。
どのパン屋さんでも売っているし、レストランでもよく出てくる。
こちらはサンパウロの表参道と呼ばれるオスカーフレイル通り近くにあるお店。
ポンデケージョを食べるために行ったけれど、すごいデコレーションのパフェもあり、
ちょっと面白いお店だった。
ポンデケージョもいろいろ種類がある。ガーリック入りとか。
ハンバーガーのようにビーフパテやらその他具材を挟んだポンデケージョバーガーも。
私は普通のポンデケージョをそのまま食べるのが一番おいしいと思う。
やはりもちもちでおいしい。
どこで食べてもそんなに差の出しようはないかと思っていたけれど、
長くブラジル関連のお仕事をされている方が、おいしいお店とそうでないお店がある
とおっしゃっていた。その情報ほしいです。
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