レーズン酵母液作り

ベーグル作りは、これまでドライイーストやホシノ天然酵母を使ってきました。そろそろ果物などから作る自家製天然酵母を使ってみたいなと思い始めてきました。そう、インスタとかで見るあれです。

上の写真はタロー屋さんのインスタの写真です。いつもきれいな写真に憧れていました。


とはいえ、天然酵母液作りのノウハウはもちろんないので、いつも通りGoogleで検索していきます。今回参考にさせていただいたのは、「レーズンエキスの起こし方と元種の作り方」です。

材料と工程はいたって簡単です。まずはレシピにある材料ですが以下2つだけです。

・レーズン(オイルコートなし) 80g

・水(浄水器を通した水道水) 240g

あれこれレシピを調べていると、分量についてはそんなに厳密ではなく、だいたいレーズンの3倍くらいの水を入れるみたいです。私は中途半端なレーズン80gという分量がいやだったので、レーズン100gに対して水250gを入れた記憶があり、振り返ってみると水が少なかったのかなとも思います。

上記の材料を煮沸消毒した瓶に入れて放置するだけです。私は瓶は100均で購入した450mlの瓶を使用しました。放置とはいえ、天然酵母作りは温度管理が大事です。ホシノ天然酵母種起こしでも愛用している発酵器ヨーグルティアを使用して27度で保ちました。瓶の蓋はきちんと密閉するように閉めておき、朝と夜に各1回ずつ瓶を上下にくるっとひっくり返して液を混ぜて、かつ、瓶の蓋を開けて空気に触れさせる、ということを繰り返しました。

まずは、レーズン酵母液作り開始当日(1日目)がこちらです。↓

水を入れたばかりのタイミングです。レーズンは瓶底に沈んでいて、水の色もまだレーズン色にはなっていません。

2日目がこちらです。↓

レーズンが水分を吸収して膨張したように見えます。水の色もレーズンエキスが出たような茶色になりました。この後、3日目~5日目まで変化がないので割愛します。

6日目がこちらです。↓

横からみると変わらない感じなのですが、この2日間くらい水面のところに白っぽいふわふわしたものが出現するようになりました。そう…カビです。ネットで調べると、カビの部分だけ取り除いて、においが変でなければ大丈夫ということでした。表面の一部分だけにカビが出現しているだけだったので、カビ部分を取り除いて続行することにしました。においもレーズン以外のにおいは特段しないようです。その後、朝と夜に見るとまた白いふわふわっとしたカビが発生しては取り除きを繰り返しました。レシピによると3日目~7日目くらにレーズンが浮き上がり発泡し始める、とありますが、その気配もなく、ひたすらカビとの闘いです。これはもしや失敗なのかと思い不安になりましたが、実験もかねて続けていきます。するとです…。

8日目がこちらです。↓

小さな泡が表面にできています。初めてのカビ以外の変化にちょっと期待が膨らみます。

そして9日目がこちらです。↓

なんと、レーズンが上に浮上しています。そして蓋を開ける時に小さいですがシュポっという音がしました。嬉しくて小躍りしそうです。一方で表面をみてみると…。

むむむ…。写真で分かるでしょうか。やはり白っぽいカビがふんわりと発生しています。心くじけそうになりながらもカビを取り除きます。ちなみにカビを取り除くときはくっついているレーズンも一緒に捨てることになるので心が痛みますね。続けます。

10日目がこちらです。↓

写真では9日目とあまり変わらないように見えますが、なんとカビが発生していないのです。そして発泡が少し収まったような気がします。これは酵母の力がカビ菌の力を上回ったということでしょうか。そして発泡が最も強いタイミングから1日置けば完成、ということだったので、これで完成でしょうか。カビが気にになっていましたので、本当にもうカビが発生しないか確認すべく、念のためあと半日発酵器の中で置いてみました。が、やはりカビはもう姿を現しませんでした。

一応これにて完成とさせていただきたいと思います。保存はレーズンを入れたまま冷蔵庫に入れておけば1~2ヵ月もつようです。


一時はカビの発生により失敗かとも思っていましたが、酵母菌の力強さにより酵母エキスを完成させることができました。こちらのレーズン酵母エキスを使ったベーグル作りの記事はまた後日アップさせていただきます。

今回途中でカビができた原因について考察してみました。考えられるのは以下かなと思いますので、解決策と共に書き連ねていきます。

①瓶やスプーンの煮沸消毒が不十分だった

本来であれば、沸騰したお湯の中で一定時間置かないといけないのかと思いますが、今回は沸騰したお湯を回しかけただけです。次回はしっかり煮沸消毒しようと思います。

②空気に触れさせすぎた

毎日朝晩2回蓋を開けて空気に触れさせていましたが、空気に触れさせると雑菌などが入ってしまいカビの発生につながってしまうようです。ここは加減が難しいところですが、次回は研究の意味も含め、蓋を開ける頻度を減らしてみたいと思います。

③水が少なかった

前述しましたが果物の3倍の重さの水を入れるのが平均のように思われます。今回はレーズン100gに対して水250gで作ったので若干ですが水が少なかったのかなとも思います。カビが発生したのはレーズンの水に浸かってっていない空気との境界面でした。レーズンが水にすっぽり浸かっていたらよいのでしょうかね。瓶を振る頻度を増やしてレーズンが空気に長期間さらされないようにしたいと思います。


天然酵母エキス作りは、分量・完成タイミング・失敗かどうかの見極めなど感覚でしかないところが難しいですね。一方でうまくいった時の嬉しさもひとしおです。今後もいろいろ試していきたいです。

パンときどきワイン

おいしいパンとワインについてつぶやき。 日本だけではなく、世界のいろんな国を旅して見つけたい。

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