パナマ(パナマシティ)
パナマと言えばパナマ文書…。いやいや今回の目的はパナマ運河。
運河があるパナマシティは他の中南米の国と同様、旧市街と新市街で構成される。新市街は思っていたより高層ビルがたくさん。もっとのんびりした国だと思い込んでいたけれど、経済成長が著しい様子。
パナマ運河は太平洋と大西洋を結ぶ全長80kmの運河で、通過するには10時間前後かかる。10時間というと長く感じるけれど、パナマ運河がなければ太平洋と大西洋を行き来するには南米の南端、ホーン岬を回らなければならないのでグローバル時代の物流を担う大事な役割を果たしている。パナマ運河は閘門式運河といって高低差がある水路で船を移動させるためのシステムを採用。水門を開け閉めする閘門に水を注入することで水位を上昇させ、高低差がある水路を移動させる。
従来、パナマ運河は幅が33.5メートル。このためパナマ運河を通ることのできる船のサイズは、全長294.1メートル、全幅32.3メートルで、船舶業界では「パナマックス」と呼ばれていた。造船技術の発達で、より大きな船を作ることができるようになったけれど、パナマックスより幅広になるとパナマ運河を航行できなかった。
それが2016年6月、より大きなレーンがパナマ運河に新たに開通。通行可能な船のサイズも全長366メートル、全幅49メートル。こちらは「ニューパナマックス」と呼ばれている。
パナマシティの中心から見て西側にパナマ運河は走っており、私はミラフローレス閘門というところに見学に行った。9時頃と15時頃に船が通過するのを見学できる。時間はホテルで聞いたところ若干アバウトだったので早めに行って現地確認がベター。私は15時頃の船の通過を見ることに。少し早めに行った方がよいとのことで14時前に閘門の前にあるビジターセンターに到着。このビジターセンターには運河を通る船の行き来が見える展望スタンドや運河に関する展示室が整備されている。展望スタンドは1階から3階まで各階にあるけれど、一番よく閘門の様子が見えるのは3階。どの階もそれなりに人が多く船が通過する瞬間は人の壁。最前列を確保するには船が通過する30分以上前には展望スタンドに行っておきたいところ。30〜40分前にはパナマ運河を通過するであろう船が遠くに見え始める。まずはその船が閘門に入って来るのを待つ。…とは行っても船の速度はそんなに早くない。特にパナマックスもしくはニューパナマックスギリギリサイズの船であれば、その大きさゆえに慎重に閘門に入ってくるので非常にゆっくり。船が見え始めてから30分くらいかかる。パナマは暑いのでアイスクリームとか食べつつ頑張って待つ。(カフェとかあります。ちなみにレストランもあり席からも閘門の様子が見える)
これが通過する瞬間。パナマックスギリギリサイズの巨大客船。大きすぎて写真に収まりきらない。日本にも閘門は各地にあるけれど、この仕組みを使って船が通過するところを見るのは初めて。勉強になりました。
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